あおとの本棚

読んだ本の内容や感想をつづっていきます。 独断と偏見による評価は最大★5つ。

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「レベル7」

レベル7(セブン) (新潮文庫)レベル7(セブン) (新潮文庫)
(1993/09)
宮部 みゆき

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読了7冊目。(総合52冊目)
あおと評価:★★★★

「レベル7まで行ってみる もう戻れない?」という謎の日記を残して失踪した少女。
記憶喪失のまま、見知らぬ部屋に閉じ込められていた1組の男女。
2つの物語が交錯する時、そこには過去に起こった凄惨な殺人事件が見えてくる…。



けっこう分厚い文庫でしたが、最後まで物語にひきつけられて、1日で読んでしまいました。

題名の付け方がいいですね。
”レベル7”なんて、まさにRPGの世界を思わせます。

実際には、あることをゲームになぞらえて、その段階をレベル●と呼んでいて、
読んでいる途中である程度、想像はつくのですが、それでも面白い。

記憶喪失の男女の正体が分かったあとも、周りの人物が怪しいので、
本当に味方なのは誰!?と疑いながら読む楽しみもあります。

読後感もすっきりだし、軽快なテンポで読みやすかったです。
久々の宮部みゆき、よかったです。
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「ICO 霧の城」

ICO-霧の城- (講談社ノベルス)ICO-霧の城- (講談社ノベルス)
(2008/06/20)
宮部 みゆき

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読了42冊目。
あおと評価:★★★

内容(「BOOK」データベースより)
何十年かに一人生まれる、小さな角の生えた子。
頭の角は、生贄であることの、まがうことなき「しるし」。
十三歳のある日、角は一夜にして伸び、水牛のように姿を現す。
それこそが「生贄の刻」。なぜ霧の城は、角の生えた子を求めるのか。構想三年。
同名コンピュータゲームに触発されて、宮部みゆきがすべての情熱を注ぎ込んだ、
渾身のエンタテインメント。



原作というか、元はPlay Station 2 のゲーム「ICO」の小説なんだそうです。
原作ゲームについて知りたい人は↓コチラからどうぞ。
                ICO公式サイト

私はこのゲームを見たことも聞いたこともなかったんですが、本屋で表紙のイラストに負けて
つい買ってしまいました。

本作は、ゲームの世界を再現したものではなくて、ゲームをプレイした宮部みゆきが
ゲーム世界の解釈の1つとして書いたものだそう。

舞台は基本的に霧の城と呼ばれる城の中。
登場人物は、頭に角の生えた生贄の子・ICO(イコ)と城の中にあった鳥籠に
囚われていた謎の少女の2人がメイン。

2人の会話と行動だけでどんどん物語が進んでいき、ほとんど登場人物は
出て来ないにも関わらず、ちっとも退屈しないのは、やはり宮部みゆきの
書き方が上手だからですね。

物語の中盤から、謎の1つ1つが明らかになっていき、それを知った
イコが導き出した結論が運命を変えていく。

13歳の少年・イコの揺れ動く心と一途な勇気ある行動に心打たれます。
すごく人間味あふれていますが、ゲームの主人公としては、どうなんだろう…(笑)

最後は救いがあるので、ちょっとホッとしました。

これを読んでゲームもやってみたくなりました。
ゲームの方はどんなラストなんだろう。
気になります。

「返事はいらない」

返事はいらない (新潮文庫)返事はいらない (新潮文庫)
(1994/12)
宮部 みゆき

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刑事と犯人のやり取りから銀行だまし取り事件の真相が明らかになっていき、
最後のどんでん返しが小気味良い表題作「返事はいらない」他、短編全6編。



読了26冊目。

あおと評価:★★★

「R.P.G」

R.P.G. (集英社文庫)R.P.G. (集英社文庫)
(2001/08)
宮部 みゆき

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出版社/著者からの内容紹介
住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー! (解説・清水義範)



あおと評価:★★★★

読了5冊目。

題名に惹かれて買った本。
これも以前にちょっとだけ読んでみたものの、途中で気分が乗らなくて
やめてしまったことがあります。

今回は、ノンストップで読みました。

現実世界の会話が主なのですが、時々ネット上の会話が出てきて謎に迫っていく
面白い構成になっています。

前回「理由」のレビューで

小説の話に戻りますが、「理由」のように”家族”をテーマにした小説はいくつかあるようです。
未読なので定かではないのですが、どうやら「模倣犯」や「R.P.G」もそのようですね。



と紹介したのですが、実際読んでみたらちょっと違ったので、訂正しておきます。

確かに「R.P.G」にも擬似家族は登場しますが、テーマは違っていました。
今回のテーマは、「自己中心的な現代人」ですね。

自分のためなら、正義という名の屁理屈を振り回して、他人を蹂躙しても良いのだ
という自己中心的な人間が多い。
そんな現代人の醜さ、もの悲しさを語った小説でした。

同じ「家族ごっこ」でこんなに違う題材を書けるとは、さすが宮部みゆき。
と唸らされた1冊でした。

最後のどんでん返しは、何となく予想できましたが、それでも鮮やかでした。

「理由」

理由 (新潮文庫)理由 (新潮文庫)
(2004/06/29)
宮部 みゆき

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内容(「BOOK」データベースより)
東京都荒川区の超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件。殺されたのは「誰」で「誰」が殺人者だったのか。そもそも事件はなぜ起こったのか。事件の前には何があり、後には何が残ったのか。ノンフィクションの手法を使って心の闇を抉る宮部みゆきの最高傑作がついに文庫化。



あおと評価:★★★★

今年最初に読了した記念すべき1冊目。
題名の「理由」が知りたくて読みました。

実は、先に映画(DVD)から見てしまったのだが、どうも映画には省略されているところがあるらしく
肝心な犯人の心理がよくわからなかったので、古本屋で小説を買って読んでみたわけです。

なので、どうしても小説と映画を比較してしまうのですが、映画は及第点でした。

小説を原作としている映画というのは、大体読者が見ていて「違う!」と声を
あげてしまうものが多いのですが、「理由」の映画はほぼ原作に忠実に作られていました。

小説は、事件の関係者が、インタビューに一方的に答える形でつづられていくのですが、
映画の映像もまさにその通りでした。
話している内容もそのまま(文章的)で、逆に、見ていて堅苦しいところもあったくらいでした。

ただ、残念な部分があるとすればそれはテーマです。
小説と映画では肝心なテーマが違っているのです。

小説では「家族とは一体なんぞや」でしたが、
映画では「殺人事件が結ぶ(家族や人同士の)絆」がテーマになっています。

ほぼ原作に忠実に作ったんだから、解釈くらい俺色にしないと俺の映画にならんだろうが、
ということでしょうか。

読者としては、そこまで忠実に作るんだったら、最後まで忠実に作ってくれたらいいのに…
という感じですが、小説が原作の映画にそこまで求めるのは贅沢なのかもしれません。

まぁ、それを含めて映画は85点で、原作ありの映画としては優秀な方だと思います。

小説の話に戻りますが、「理由」のように”家族”をテーマにした小説はいくつかあるようです。
未読なので定かではないのですが、どうやら「模倣犯」や「R.P.G」もそのようですね。

しかも、「理由」と「R.P.G」は赤の他人と作った架空の家族、いわゆる”擬似家族”が出てきます。

本当の家族がいるはずの人間が、なぜ赤の他人と家族を作るのか。
家族から逃げ出したかったはずの人間が、なぜまた家族を求めるのか。

と、考えさせる作品です。

きっと人間はどんなに嫌なことがあっても、どこかで本能的に家族を求めているのでしょう。
人間は群れて生きる生き物です。

どんなに人嫌いな人でも、やはり死ぬときには誰かに会いたいのではないでしょうか。
人生を共有してくれる誰かが、自分のことを覚えていてくれる誰かが必要なのだと思います。

それが血のつながった人間であれ、赤の他人であれ、もっとも理解してくれる身近な人間ならば
誰が何と言おうと”家族”と言えるのでしょう。


あなたにとっての家族は誰ですか?


そんな声が聞こえてくるような本でした。

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プロフィール

あおと

Author:あおと
本好きの29歳。
ミステリ、文学、エッセイ、ファンタジーが得意。たまには、ホラーやマンガ、
絵本も読んでみたり。

隙間があればすかさず本を読んでます。

今のところのお気に入りは、
「夏のレプリカ」森博嗣
「黒と茶の幻想」恩田陸
「木曜組曲」恩田陸
「カラフル」森絵都  などです。

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