あおとの本棚

読んだ本の内容や感想をつづっていきます。 独断と偏見による評価は最大★5つ。

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「ドミノ」

ドミノ (角川文庫)ドミノ (角川文庫)
(2004/01)
恩田 陸

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読了4冊目。(総合49冊目)
あおと評価:★★★★

登場人物27人と1匹(!)が織り成すドタバタコメディ。
始めは何の関係もない人物たちが、物語が進むにつれ奇妙な関係で
つながれていき、最後には東京駅に集結する。

OLのお菓子の紙袋と、初めて東京に出てきたおじいさんの紙袋、
そしてある男の紙袋のささいな取り違いは、テロ事件へと発展し、
事件はとんでもない方向へ…!

まるでドミノ倒しのように色んな人を巻き込んで、次々と発生する
事件の数々は見ていて飽きない。

先が見えない展開にハラハラさせられ、最後までさわやかな雰囲気に
思わず頬が緩む物語。

読んでいて気持ちのいい話です。

現実でも、もしかしたら自分たちからは見えないだけで、こういう連鎖は
おきているのかもしれませんね。

こういう楽しくなる本をたまには読んでスカッとするのもいいですねぇ。
もっとこういう本を書いてほしいです。
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「Q&A」

Q&A (幻冬舎文庫)Q&A (幻冬舎文庫)
(2007/04)
恩田 陸

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読了3冊目。(総合48冊目)

あおと評価:★★★★

題名の通り、ある人物からの質問とその質問への回答の
会話だけでつづられていく不思議な小説。

背景を説明する文、いわゆる地の文が無く、読者はQ&Aのやり取りの中から、
どんな事件が起きたのかを読み取っていく。

ある大型商業施設で起こった重大死傷者事故。
死者69名、負傷者116名にも関わらず、未だに事故原因を特定できず。

現場に居合わせた人々を襲ったパニックの原因は?
それともこれは何かの人為的な策略?

事故現場に居合わせた人々の証言から、真実を探っていこうとするが
証言を聞けば聞くほど、謎は深まっていき―――。

一体、何が真実なのか。

最後まで読んで、あなたの目でぞっとする真実を確かめてほしい。

「人間は自分の見たいものしか見ようとしない。」
というどこかで聞いたことのある言葉が身にしみてくる1冊。

軽く人間不信に陥りそうになります。怖っ。

「きのうの世界」

きのうの世界きのうの世界
(2008/09/04)
恩田 陸

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読了2冊目。(総合47冊目)
あおと評価:★★★

内容紹介
失踪した男は遠く離れた場所で殺されていた 塔と水路の町にある「水無月橋」。
霜の降りるような寒い朝、殺人事件が起こる。
バス停に捨てられていた地図に残された赤い矢印は……?
恩田陸待望の新刊。(amazon.co.jpの本の紹介より引用)



昨年買ってストックしておいた本です。
恩田陸の新作を買うときは、いつも一瞬ためらいます。

なぜなら恩田陸は、当たりとはずれの落差が大きいからです!
当たりとはずれ、と言っても決して恩田さんが手を抜いてるとかレベルが低い、とかではなくて、
あくまでもあおと好みの本かどうか、という視点でです。

これは、帯に「これは私の集大成です」―――恩田陸
銘打ってあったので、帯のうたい文句に騙されてみようと思って買いました。

結果、途中までは物語全体に散りばめられた謎を色々な視点から1つ1つ解き明かしていく
ところにワクワクして、夢中で読んでいたので、久々の高評価が出るかな、と思ったのですが、
最後のオチが今までほのめかしていた幻想的な世界とは、ちょっとそれてしまって、
あれ…ずいぶん現実的なものになっちゃったな…。

とちょっと拍子抜けしてしまったので、惜しくも★3、5という半端な数字にしました。

1人の男の殺人事件をめぐって、その不審な死に方に疑問を抱いた「あなた」は
その町へ行って、町にまつわる不可思議な言い伝えを聞き、男が関わった町の人々の話を
聞く内に、その真相へたどりつきそうになるのですが、ある気配に気がつきます。
あれ?誰かに見張られている…。

町にそびえる三本の黒い塔は何のためにあるのか。
なぜ町の人は誰もその塔がある意味を知らないのか。知ろうともしないのか。

駅に飾ってあるステンドグラスに隠された、塔と鋏と亀と天の川の意味は…?

など、ドキドキワクワクする謎は目白押しで、いつ解明されるんだろう、とページをめくる手は
止まりません。

ただ…個人的な感想を言えば、挿絵の代わりについている写真が非常に邪魔!
なぜそのページに写真を入れた!
せっかく盛り上がってきたところなのに…!

と、写真がとっても邪魔でした。

描写が非常に上手な恩田陸の小説には、挿絵はもちろん、写真なんていりません。
その文章だけで、鮮やかに物語が広がっていくのに…。

とたぶんはじめて挿絵ならぬ写真を邪魔に感じました。
その写真が、表紙の写真からも分かるように非常にアーティスティックなものだったので、
余計そう感じたんだと思います。

文章に合っていた何の変哲もない写真だったら、そこまでは感じなかったかも。

…なんて、今回は物語とあまり関係のない感想ですが

恩田さんを知っている人なら「Q&A」と「常野物語」を足したような話、
と言えば分かってもらえるでしょうか。

謎解きの書き方は、「Q&A」で、謎の核心部分は「常野物語」だと思ってもらえれば
いいと思います。

確かにこういう書き方を見たら、恩田さんの集大成かもしれません。

が。

私は恩田陸の力はこんなものではないと知っています。
もっともっと上を目指せるはず。

まだまだ期待して★は3,5です。

「木洩れ日に泳ぐ魚」

木洩れ日に泳ぐ魚木洩れ日に泳ぐ魚
(2007/07)
恩田 陸

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読了43冊目。
あおと評価:★★★

出版社 / 著者からの内容紹介
一組の男女が迎えた最後の夜。明らかにされなければならない、ある男の死。
それはすべて、あの旅から始まった――。運命と記憶、愛と葛藤が絡み合う、恩田陸の新たな世界。



1つの部屋で一晩中向かい合う1組の男女。
舞台は最初から最後まで1つの部屋、登場人物は2人だけ。
物語は2人の会話のみによって進んでいきます。

たしか「木曜組曲」も「黒と茶の幻想」も「チョコレートコスモス」も同じ登場人物たちだけの
会話で話が進んでいく物語だった気がします。
恩田陸は、このパターンが得意なんですね。

これは書き出しが秀逸。

 たぶんこれは、一枚の写真についての物語なのだろう。
 むろん、ある男の死を巡る謎についての物語でもあるし、山の話でもあるはずだ。そして、一組の男女の別離の話という側面も持っている。



こんな書き出しなのですが、これだけでこんなに要素が詰め込んであるなんて、一体どんな話なの!?とわくわくします。

男女の目的は、ある一人の男をどちらが殺したのか、ということ。

その事件があった日のことを2人の記憶をつなぎ合わせて思い出していく内に、
今まで見えてこなかった真相が見えてきます。

その真相の行方が2人の関係を刻一刻と変化させていくことに。

描写はしつこくないのに、1つ1つがすごくリアルなので、まるで2時間の映画を
見ているような感じがしました。

恩田陸の秀逸な作品を読んでいる私としては、「Q&A」のような切れ味を
つい求めてしまうので辛めに★3つにしましたが、恩田陸にしてはすごくバランスの
取れている作品だったと思います。

「木洩れ日に泳ぐ魚」という題名のイメージがそのまま本になったと
思ってもらえればいい、そんな透き通ったサラサラッと流れていくイメージのお話です。

「蒲公英草紙 常野物語」

蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫)蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫)
(2008/05/20)
恩田 陸

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青い田園が広がる東北の農村の旧家槇村家にあの一族が訪れた。
他人の記憶や感情をそのまま受け入れるちから、未来を予知する力……、不思議な能力を持つという常野一族。
槇村家の末娘聡子様とお話相手の峰子の周りには、平和で優しさにあふれた空気が満ちていたが、20世紀という新しい時代が、何かを少しずつ変えていく。
今を懸命に生きる人々。懐かしい風景。待望の切なさと感動の長編。(全文、本書裏表紙から引用)



読了35冊目。

あおと評価:★★★

実はこのお話、常野(とこの)一族のシリーズ第2弾。
第1弾はここでは紹介してないのですが、「光の帝国」という小説が常野一族の第1弾です。
そちらでは、詳しく常野一族がどんな一族なのか、とかどんなことをして生きてきたのか、とかが
描かれています。

なので、読んだことのない人はまずそちらから読むことをおすすめします。

今回の「蒲公英草紙」は、主人公が常野一族ではないからです。
あくまで、お屋敷の娘・聡子様と世話役の峰子がメインで、常野一族はそこのお屋敷に
物語の途中から居候をし始め、少し物語りに関わってくる、といった感じだからです。

だからといって、全然関係ないかというとそうではなく、ちゃんと常野一族の不思議な能力なしには
語れない話になっています。

私はファンタジーが好きなので、常野一族の話も大好きなのですが、この「蒲公英草紙」は
上でも紹介したように、今回メインではないので、このお話は読んでいて、ちょっと大変でした。

この話しのテーマは、最初の引用文にもあったように「時代の流れに翻弄される人々」です。
なので、登場人物たちが、逆らいようのない時代の波にまきこまれていく様子が
詳しく書かれています。

私は、そういうテーマは正直ちょっと苦手かな…と思ったので、★は3つ。

純粋にファンタジーの一族の話を楽しみたければ、第1弾の方が10倍面白いので、
そちらをおすすめします。

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プロフィール

あおと

Author:あおと
本好きの29歳。
ミステリ、文学、エッセイ、ファンタジーが得意。たまには、ホラーやマンガ、
絵本も読んでみたり。

隙間があればすかさず本を読んでます。

今のところのお気に入りは、
「夏のレプリカ」森博嗣
「黒と茶の幻想」恩田陸
「木曜組曲」恩田陸
「カラフル」森絵都  などです。

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