あおとの本棚

読んだ本の内容や感想をつづっていきます。 独断と偏見による評価は最大★5つ。

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「地球から来た男」

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おれは産業スパイとして、ある研究所にもぐりこんだ。だが内部の警戒は厳重で、たちまちパトロールの守衛につかまってしまった。保安部門の責任者は秘密を守るために独断で処罰するという。それは、開発途上で放置されたテレポーテーション装置を使った、地球外への追放だった。気づくと、おれは野原に横たわっていた―。奇妙な運命に翻弄される男達を描いた傑作ショートショート集。 (裏表紙の解説より引用)



あおと評価:★★★

読了7冊目。

小学生の時「宇宙人のしゅくだい」を読んで、雷に打たれたような衝撃が走ったのがきっかけで、
高校生くらいの時に何冊か、星新一の本は読みましたが、

久しぶりにあの星新一の切れのあるブラックユーモアが読んでみたくなって、
まだ読んでいなかったのを買ってみました。

表題作の「地球から来た男」は、ごくごく普通のショートショートです。
オチも4ページ目くらいから読めてしまうのですが、かえってほほえましくて私は好きです。

心があったまるのは、「包み」というお話。

売れない画家のところにある日一人の青年が「預かってくれ」と謎の包みを置いていく。
その包みを預かった日から、画家は不思議なまでに売れていくのだが、
青年は一向に包みを受け取りに来る気配はない。画家は、包みが気になって気になって…。

最後にゾッとするのは、「もてなし」というお話。

嫌なことばかりで落ち込んでいる青年は、ある人から「ブルギさん」のバッジをもらう。
そのバッジをしていると、様々な人が「ブルギさん、さぁどうぞ」と寄って来て、
色々なもてなしをしてくれるのだ。
青年は、はじめ不思議がるが、その内その感覚に慣れてしまい、いい気になっていると…。

不思議な話から、最後どんでん返しでゾッとするものまで、全17編のショートショート。
どれも面白く、電車の中やちょっとした待ち時間に読むには最適の本です。

ぜひ一度、星新一ワールドを体験してみては、いかがでしょうか?
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「インストール」

インストール (河出文庫)インストール (河出文庫)
(2005/10/05)
綿矢 りさ

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内容(「MARC」データベースより)
突然、学校生活から脱落することを決めた高校生・朝子。ゴミ捨て場で知り合ったクールな小学生かずよしに誘われて、チャット風俗で一儲けすることに。押入れのコンピューターから覗いた「オトナの世界」とは? 文芸賞受賞作。



あおと評価:★

読了6冊目。

文章が非常に読みにくいです。文のリズムも悪い。
地の文と会話文がいっしょくたになっています。

最初の2ページで読むのが嫌になってしまいました。。。

が、耐えて最後まで読みました。
途中から会話文が増えてきて、なんとか最後まで読むことができたという感じです。

金原ひとみの「蛇にピアス」を読んだときと同じように、かなり苦痛でした。

でも、こういう文体が好きな人は好きなんでしょう。
解説の人は「天才!」とかベタぼめでした。(まぁ、解説だし当たり前ですね)

「蛇にピアス」は、湿気100%のジメーッとしたなめくじのような話とすれば、
「インストール」は現実味0%のふわふわした風船のような話、という感じです。
(あくまで私のイメージですけど)

学校生活から脱落、ってあらすじには書いてあるけど、単なる不登校だし、
クールな小学生っていうのも、ネットのエロ世界にまみれちゃってるありえない子どもだし。

まぁ、病んでるな、と。

とりあえず綿矢さんは、もうお腹いっぱいです。

「R.P.G」

R.P.G. (集英社文庫)R.P.G. (集英社文庫)
(2001/08)
宮部 みゆき

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出版社/著者からの内容紹介
住宅地で起きた殺人事件。殺された男性はインターネットの掲示板上で「疑似家族」を作っていた。殺人に関わりが? 虚実が交錯し、見えてきたものは…文庫書下ろしミステリー! (解説・清水義範)



あおと評価:★★★★

読了5冊目。

題名に惹かれて買った本。
これも以前にちょっとだけ読んでみたものの、途中で気分が乗らなくて
やめてしまったことがあります。

今回は、ノンストップで読みました。

現実世界の会話が主なのですが、時々ネット上の会話が出てきて謎に迫っていく
面白い構成になっています。

前回「理由」のレビューで

小説の話に戻りますが、「理由」のように”家族”をテーマにした小説はいくつかあるようです。
未読なので定かではないのですが、どうやら「模倣犯」や「R.P.G」もそのようですね。



と紹介したのですが、実際読んでみたらちょっと違ったので、訂正しておきます。

確かに「R.P.G」にも擬似家族は登場しますが、テーマは違っていました。
今回のテーマは、「自己中心的な現代人」ですね。

自分のためなら、正義という名の屁理屈を振り回して、他人を蹂躙しても良いのだ
という自己中心的な人間が多い。
そんな現代人の醜さ、もの悲しさを語った小説でした。

同じ「家族ごっこ」でこんなに違う題材を書けるとは、さすが宮部みゆき。
と唸らされた1冊でした。

最後のどんでん返しは、何となく予想できましたが、それでも鮮やかでした。

「君に届け」

君に届け 1 (1) (マーガレットコミックス)君に届け 1 (1) (マーガレットコミックス)
(2006/05/25)
椎名 軽穂

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出版社/著者からの内容紹介
陰気な見た目のせいで怖がられたり謝られたりしちゃう爽子。爽子に分けへだてなく接してくれる風早に憧れている。風早の言葉をきっかけに変わっていけるみたい…。夏休み前、爽子は肝試しでお化け役をやることに!?



あおと評価:★★★★★

今読んでいるマンガの一つ。
私はマンガでも本当にいいものには本気で泣く女ですが、これにも泣かされました。

前髪パッツンな爽子(さわこ)は、長ーい髪と笑うと不自然に不気味になってしまう笑顔のせいで
「貞子」とあだ名をつけられてしまったクラスで浮いている女の子。

でも、本当はちょっと不器用でものすごーく真面目な天然女子高生。
何事にも一生懸命で、みんなのためになることを黙ってやる偉い女の子です。

クラスのみんなに避けられようと、挨拶が返ってこなかろうと、
毎日ちゃんと挨拶したり、みんなが嫌がることを率先してやったり、
こちらが見習いたいくらいの真面目さ。

それでも、嫌われ、避けられてしまう爽子を思わず応援したくなるのですが、
ちゃんとクラス人気No,1の風早(かぜはや)が見ていて応援してくれます。

そして、風早をきっかけに爽子の頑張りがクラスメイトにも認められていって、
新しい友達も出来て…。

これが友情だよ!青春だよ!という人間ドラマを見せてくれるアツいマンガ。
1巻読んだだけで号泣でした。

宝島社の「このマンガがすごい!」2008年版オンナ編の1位作品にあがるだけあります。
現在、5巻まで出ていますが、これからが爽子や友だちの恋編につながっていきそうです。

ますます目が離せません!

「私が彼を殺した」

私が彼を殺した (講談社文庫)私が彼を殺した (講談社文庫)
(2002/03)
東野 圭吾

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内容(「BOOK」データベースより)
婚約中の男性の自宅に突然現れた一人の女性。男に裏切られたことを知った彼女は服毒自殺をはかった。男は自分との関わりを隠そうとする。醜い愛憎の果て、殺人は起こった。容疑者は3人。事件の鍵は女が残した毒入りカプセルの数とその行方。加賀刑事が探りあてた真相に、読者のあなたはどこまで迫れるか。



あおと評価:★★★

読了4冊目。

だから、迫れませんて。

あ、いきなりすみません。
まぁ、前回のレビューを読んでいる方はお察しの通り、”読者が自分で推理する”シリーズ第2弾です。
正統ミステリ読者の私が苦手なアレです(笑)

今回は難易度が上がっていて、容疑者が3人に増えています。
2人でも犯人に迫れなかった私が3人に増えたら、もっと迫れなくなるにきまってます。えぇ。

しかも、この文庫版では作者の意図によって、重大なヒントが1つ消されているそうです。
(袋とじにそう書いてありました。)

というわけで、今回も絶望的に解けませんでした。。。
しょうがないので、今回もネットにお世話になり、犯人もトリックも教えてもらいました。

小説読んだ意味あるのか、私…orz 

ま、まぁ、謎解きはおいといて、今回は物語にも多少重きが置かれているので、
面白かったですよ。
(「どちらかが彼女を殺した」では、ひたすら証拠と動機集めしか書かれてませんでしたから)

今回は人間ドラマが見られて、その部分は楽しめました。

被害者は、生前は魅力的な男らしいのですが、女を騙して孕ませるし、
女を金づるとして見ていたり、それを目当てに婚約してみたりと、女性の扱いがひどくて
「むしろ殺されてスッキリしたわ」という感じの人だったのが不思議です。

まぁ、そのせいで容疑者全員が殺しちゃってもおかしくない、という状態になるのですが。

容疑者の1人である男性の妹が、被害者の男の婚約相手なのですが、
今いる状態を抜け出すためにやむをえず婚約した、どんな男でもよかったのだから仕方ない、
とか何とか言ってますが、いくら抜け出すためでも、もっと他に男はいたでしょう、という感じで
あんまり同情はできません…。

むしろ、そこまでして「他人を愛することのできる自分」を演じたい心理が分からない…。
ちょっと共感できず、犯人じゃないという説明にも無理がある気もしましたね。。。

これも犯人当てをメインにしたのだから、多少ストーリーはどうでもいいのだ、と言われれば
それまでなのですが…。

そんなわけで、私の評価は★3つにしておきました。
推理が当たれば、もっと楽しかったのかもしれません。

「どちらかが彼女を殺した」

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)
(1999/05)
東野 圭吾

商品詳細を見る


内容(「BOOK」データベースより)
最愛の妹が偽装を施され殺害された。愛知県警豊橋署に勤務する兄・和泉康正は独自の“現場検証”の結果、容疑者を二人に絞り込む。一人は妹の親友。もう一人は、かつての恋人。妹の復讐に燃え真犯人に肉迫する兄、その前に立ちはだかる練馬署の加賀刑事。殺したのは男か?女か?究極の「推理」小説。



あおと評価:★★★

読了3冊目。

実はかなり前からあったのですが、途中まで読み進めて断念していた本です。
以前は、途中で気力がなくなってしまって、そのままになっていました。

「探偵ガリレオ」を読んで勢いづいたので、東野圭吾に手を出してみようと
また最初から読んでみました。

この本には、実は後ろに袋とじがついています。
グラビアでもあるまいし、何なんだという感じですが、
この小説には犯人が書いていないのです!(どーん!)

そんなわけで、題名の通り内容は「どちらかが彼女を殺した」という
至ってシンプル極まりないものですが、私のように最後まで読んでも
犯人が分からない人のためにヒントが書いてあるのです!(がぼーーん(゚ロ゚;)

まったく何という不親切な小説でしょうか。(いや、ある意味、親切なのか)

ミステリファンというのは、おかしなもので
「この人が犯人です!動機は…」と探偵に犯人を教えてもらい、動機を教えてもらって
「へぇ、そうなのかぁ」とうなづき、まったく自分は推理せずに首を振るのが大好きなのです。
(”推理”小説なのにね。)

その読者に、「自分で推理しろ!」とは、何と挑戦的ではありませんか。
いや、むしろこれこそ正統と言った方がいいのかも。

そんなわけで私も頑張って推理してみたのですが、何か確信が持てなくて
読後も、もやもやし続けること2日。

気持ち悪くてしょうがないので、結局ネットに力を借りました。

結果:トリックは合ってたのに、犯人を間違えてた。ズーン i||i○| ̄|_i||i


まぁ、しょうがないよ、私は正統のミステリファンだから。


と自分に言い訳して、スッキリして寝ました。

いやぁ、このタイプのミステリは本当お手上げです。はぃ。(´・ω・`)

「探偵ガリレオ」

探偵ガリレオ (文春文庫)探偵ガリレオ (文春文庫)
(2002/02/10)
東野 圭吾

商品詳細を見る


内容(「BOOK」データベースより)
突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年…警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。常識を超えた謎に天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。



あおと評価:★★★

読了2冊目。
「理由」が重いテーマだったので、何か軽いミステリを読みたくて、買ったまま放置されてた(笑)
東野圭吾を引っ張り出してきました。

短編が5本なので、とっても読みやすかったです。
それぞれ短編のタイトルも「●●(←漢字)る」で統一されているところが森博嗣っぽくて気に入りました。

主役が理系なので、森小説の犀川先生(助教授)のように難しい話ばかり出て来て、
私にはあんまり理解できないんじゃないかな、とちょっと不安でしたが、そんなこともなく
楽しく読めました。

ただ赤川次郎さんほどユーモアのあるものではないし、テーマに対しての軽さが
取りえといった感じでしょうか。

湯川のもうちょっと人間味のあるところが読みたい気もしたし、続編もあるということなので、
そちらに期待して★3つ。

ミステリというと、どうしても私の頭の中には殺人事件の謎解きを探偵がするのが
メインというのがよぎるので、これはどちらかというと不思議発見的な印象を受けますね。

軽くサラッと読む分にはいいのかもしれません。

「理由」

理由 (新潮文庫)理由 (新潮文庫)
(2004/06/29)
宮部 みゆき

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内容(「BOOK」データベースより)
東京都荒川区の超高層マンションで起きた凄惨な殺人事件。殺されたのは「誰」で「誰」が殺人者だったのか。そもそも事件はなぜ起こったのか。事件の前には何があり、後には何が残ったのか。ノンフィクションの手法を使って心の闇を抉る宮部みゆきの最高傑作がついに文庫化。



あおと評価:★★★★

今年最初に読了した記念すべき1冊目。
題名の「理由」が知りたくて読みました。

実は、先に映画(DVD)から見てしまったのだが、どうも映画には省略されているところがあるらしく
肝心な犯人の心理がよくわからなかったので、古本屋で小説を買って読んでみたわけです。

なので、どうしても小説と映画を比較してしまうのですが、映画は及第点でした。

小説を原作としている映画というのは、大体読者が見ていて「違う!」と声を
あげてしまうものが多いのですが、「理由」の映画はほぼ原作に忠実に作られていました。

小説は、事件の関係者が、インタビューに一方的に答える形でつづられていくのですが、
映画の映像もまさにその通りでした。
話している内容もそのまま(文章的)で、逆に、見ていて堅苦しいところもあったくらいでした。

ただ、残念な部分があるとすればそれはテーマです。
小説と映画では肝心なテーマが違っているのです。

小説では「家族とは一体なんぞや」でしたが、
映画では「殺人事件が結ぶ(家族や人同士の)絆」がテーマになっています。

ほぼ原作に忠実に作ったんだから、解釈くらい俺色にしないと俺の映画にならんだろうが、
ということでしょうか。

読者としては、そこまで忠実に作るんだったら、最後まで忠実に作ってくれたらいいのに…
という感じですが、小説が原作の映画にそこまで求めるのは贅沢なのかもしれません。

まぁ、それを含めて映画は85点で、原作ありの映画としては優秀な方だと思います。

小説の話に戻りますが、「理由」のように”家族”をテーマにした小説はいくつかあるようです。
未読なので定かではないのですが、どうやら「模倣犯」や「R.P.G」もそのようですね。

しかも、「理由」と「R.P.G」は赤の他人と作った架空の家族、いわゆる”擬似家族”が出てきます。

本当の家族がいるはずの人間が、なぜ赤の他人と家族を作るのか。
家族から逃げ出したかったはずの人間が、なぜまた家族を求めるのか。

と、考えさせる作品です。

きっと人間はどんなに嫌なことがあっても、どこかで本能的に家族を求めているのでしょう。
人間は群れて生きる生き物です。

どんなに人嫌いな人でも、やはり死ぬときには誰かに会いたいのではないでしょうか。
人生を共有してくれる誰かが、自分のことを覚えていてくれる誰かが必要なのだと思います。

それが血のつながった人間であれ、赤の他人であれ、もっとも理解してくれる身近な人間ならば
誰が何と言おうと”家族”と言えるのでしょう。


あなたにとっての家族は誰ですか?


そんな声が聞こえてくるような本でした。

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プロフィール

あおと

Author:あおと
本好きの29歳。
ミステリ、文学、エッセイ、ファンタジーが得意。たまには、ホラーやマンガ、
絵本も読んでみたり。

隙間があればすかさず本を読んでます。

今のところのお気に入りは、
「夏のレプリカ」森博嗣
「黒と茶の幻想」恩田陸
「木曜組曲」恩田陸
「カラフル」森絵都  などです。

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